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またもや国民生活置き去りの景気回復へ向かうのか?

景気指標は改善−麻生首相

麻生太郎首相は7日午後、福岡市内で街頭演説し、景気対策に取り組んできた実績に触れた上で、「(株価など)景気指標は明らかに良くなった」と強調した。また、「(景気回復を)皆さんが実感するところまではいっていない。景気対策は道半ばで、引き続き自民党は全力を挙げる」と衆院選での支持を訴えた。
(2009/08/07-16:04)
(時事ドットコム)
JUGEMテーマ:ニュース
景気は本当に底を打ったのだろうか?
株価は再び年初来の水準に戻り始め、経常収支もあがり始めた。
この傾向は先行きの明るさを示すものなのだろうか?

麻生はこれらを昨年来の補正予算、今年度予算、さらに今年度補正予算で景気対策に力を入れた成果だと強調する。
しかしこれが本当に回復の予兆であるのか?

思えば麻生政権にとって、昨年のリーマンショック以来の経済危機むしろ幸運だったのではないか?
「戦後最長の経済成長」などとうたわれて日本経済はほんの3年ほど前までは「好景気」と言われていた。
しかしそれは国民生活の向上を伴わない「偽りの成長」であり、多くの人々の所得は低迷したままであった。
トヨタなどの輸出中心の企業は史上最高益をあげようという中、国民生活は低迷し格差拡大ワーキングプアなどと言う言葉が圧し掛かってきていた。

結局のところ日本経済は本当の回復には至っていなかった。
最高益をあげる大企業の背景には派遣や非正規雇用の増加に伴うコスト削減が大きく貢献したに過ぎず、それが国際競争力を生み出したとしてもそんな成長は中国あたりと同レベルであり、先進国として誇れるものではない。
当然ながら困窮し続ける国民生活には内需拡大による「本当の景気回復」へと至るほどの力もなく、このままでは日本経済は再び失速してしまうことは確実であった。

しかしサブプライムローン問題に端を発した経済危機は麻生政権、というよりも自民党政権にとってある意味「救いの神」であった。
本当のところ世界不況がなくても日本の経済の失速は避けられなかった。
しかし世界経済のあまりにも大きな失速はじつは少なからず日本経済を相対的に優位に立たせる結果となった。
さらに世界不況はまるで「天災」であるかのように、自民党政権のそもそもの失策を覆い隠してしまったが為にちょうど成立した麻生政権にとってはあたかも「不可抗力の不況」とういう印象を与えてしまったのである。
その意味で自民党、麻生政権はラッキーであったと言える。

そして選挙を前にして景気には底を打った感さえ見えてきたようである。
もちろんこれは本格的な回復ではないと思う。
しかし数字の上でのこの回復はむしろ日本の今後にとって更なる危機の予兆ともいえるのである。

何故なら失業率や国民の平均収入はさらに落ちた現状で、このままうわべの景気だけが回復すると言うことはさらにまた実感なき成長の繰り返しになってしまう恐れがあるからである。

確かにこの景気回復の一部は麻生政権の功績かもしれない。
例えばエコカー減税などがトヨタなどの業績回復に大きく寄与した事は事実であろう。
ETC補助金や高速道路の1000円乗り放題も貢献しているかもしれない。
今後はさらにソーラー発電の補助金によって住宅市場にも復活の兆しが見えるかもしれない。
しかしそれらは国民の更なる格差に繋がることも事実なのである。

結局は多くの車も家も持てない低所得者層には何の恩恵もない無縁の政策なのである。
そしてそういった低所得者層が拡がれば拡がるほど、この景気回復の兆しも早く失速してしまうのである。

麻生は総選挙でやたらに「保守」という言葉を連発しているらしい。
しかしそれは多くの国民の生活や身体を守るべき「保守」ではない。
結局麻生をはじめとする高所得者層、政治家、官僚、大企業、それらの利権を「守って」「保つ」保守でしかない。
言ってみれば支配階級を守るための「保守」、いわゆる武士の一分である。

耳に優しい自民党のマニフェスト、しかしよく読むと民主のマニフェストと似ているようで明らかに目線が違うことに気づかされる。
見せかけだけの景気回復の予兆とその成果に惑わされずに今度こそ日本の本当の再生をかける。
それが今回の選挙であろう。
それを見極めたい今日の町人の一分である。

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  • 2017.07.24 Monday
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  • 20:47
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コメント
その程度の見識ですか・・・(ーー;)

少なくともETCの売り上げ増加にともなう、取り付け作業の自動車整備工の私のは一息つきました。

エコポイントでこの夏、エアコンの取り付け工事増加で電気工事士の従兄弟も会社を潰さずに助かりました。

彼らは決して、あなたのいう高所得者では決して無いです。
零細企業の経営者であり、従業員です。

  • yo-ru
  • 2009/08/10 9:38 PM
コメントありがとうございます。
しかしちょっと読み違えていないでしょうか?
町人が申し上げているのはあくまで消費者サイドの視点です。
消費者の立場においてそういった政策の恩恵を受ける新車の買い替えや家の新築・増改築の出来る層とは、国民全体の所得が下がっている中においてはもはや高所得者の層になるのでは?ということです。
あなた方に恩恵があったと言ってそういう意味でそれを理由に高所得者と言っているわけではありません。

これだけ失業者や非正規雇用が増え、給与所得が減少している中で、あなた方を含めた零細企業の経営者にとってマーケットは広がっていますか?
それらが改善されて車や家を購入できる層が広がらなければ、結局一時的に政策で潤っても業界全体はジリ貧になるのは変わらないと言う意味です。

そしてそのミニミニバブルの後はそこで使った予算の穴を埋めるため赤字国債が増え、増税論議が盛んになり、更に景気は減速です。
現にその影響で国債と借入金、政府短期証券を合計した「国の借金」の総額は860兆にもなったそうです。

自民党の政策にその悪循環から逃れるビジョンが見えますか?ということです。
見えるなら今度の選挙で自民党にあなたの一票を生かすべきです。
それだけです。
  • chonin-minor
  • 2009/08/11 7:01 AM
お返事、ありがとうございます。
町人さんも若干、私のコメントを読み違えておられます。

確かにこれらの政策による直接的な恩恵は無いかもしれませんが、町人さんの仰る高所得者層への刺激によって、昨年急激に萎んだ(一時的にはゼロだった)仕事が若干ではありますが発生してきています。
昨年の急速な縮小はすさまじいものがありました。 
私の会社も、この一息ついている間に「生き残るための方法」を模索しています。
  • yo-ru
  • 2009/08/12 12:42 PM
去年からの不況の報道ではじめてバブル崩壊後に好景気な時期があったのだと知りました。しかも史上空前の利益をあげた企業もあったって。

生活実感として、どうみても「好景気」って実感がなかったからなんですね。

賃上げなんて話聞かなかった気がしますし、(自分が気づかなかっただけなんでしょうけど)少なくとも自分の給料も減り続けましたし。

やはり、富の再配分があまりにもいびつになっているんだと思います。じゃあ政権交代でぐっと良くなるともあまり思えず、、、ちょっと鬱。
  • kuwa
  • 2009/08/18 7:10 PM
kuwaさん。
コメントありがとうございます。

皮肉ではなくてそう感じる人が日本中にいても不思議ではないと思います。
何故ならその「好景気」の時期に日本人の平均所得は上がらず、国民は恩恵を受けなかったわけですから。

原因はいろいろありますが一つには企業が人材をコストと認識し、コスト削減をして利益を水増ししたこと。
もう一つは経企庁などのお役人が景気判断の仕方を都合よく変えて好景気を必要以上に演出したこと。
もちろん目的は増税でした。

こういったことを政策面で推進したのが自民党です。
政権交代で急に良くなることはなくとも徐々に方向が変わればいいと思っています。
  • chonin-minor
  • 2009/08/19 7:52 PM
コメントにレスありがとうございます。
どこそかの自動車会社が販売数世界一、とかほりえもんとかそういえば、新聞で景気のいい話でてはいたなーと思い出しました。

でも、結局、それって、私の生活にとっては、どこか自分の知らない世界で起こった(らしい)話なんだと思いました。

政権交代しても経済団体は、てのひらかえして政権党にすりよっていくのでしょうねぇ。
どこの党であれ、「国民(一般庶民)に富をもたらさないような財界」とは一線をひいてもらいたいものです。
  • kuwa
  • 2009/08/21 11:39 AM
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